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さて、みなさん。
この「ごめんねサンスベリア」は引越しすることになりました。 このexciteブログのデータ容量の上限、30MBを使い切ってしまったので、 更新ができなくなったんです。 新しいURLは http://sikemoku2.exblog.jp/ です。ブックマークの変更よろしくお願いします。 # by y_hisakata | 2007-02-24 03:22
![]() 慌しかった引越しも、ようやく一段落して家も片付いた。 浜松町の事務所に出勤して、仕事の合間に一服していると、 空の色が変わっていることに気がついた。 これは、春の空の色だ。 よく晴れた日でも、冬の晴れと春の晴れは空の青さが違う。 そうか、長かった冬ももう終わりが近いんだなあ… そういえば今日は日差しが暖かくて、寒くないぞ。 ふと思い立って、僕はフラリと散歩に出た。 東京タワーに向かって、10分ほどまっすぐ歩く。 増上寺の門が見えてくる。 増上寺は、いつ見ても圧倒的な質量を感じさせる木造建築物だ。 思えば、ここにも随分来なかったな… 歩いてほんの十分だというのに、もう半年も来てなかった。 思えば、会社を軌道に乗せるため、ここ半年は心身ともに まったく余裕がなかったのだ。 ![]() ![]() 本堂越しにそびえ立つ東京タワーというのは、なんともミスマッチでいて 迫力のある、東京ならではの風景だよなあ… 境内の茶店で、お抹茶を頂く。 ![]() 陽だまりに座っていると、風は多少冷たいが、ぜんぜん寒さは感じない。 ああ、もう春が来るんだねえ… 陽だまりのなかで目を閉じて、まぶたの裏で春を見ている。
北千住の商店街の一角に、一風変わった洋食の店がある。
店の前で和菓子を売っているので、最初はてっきり和菓子屋さんだと 思ったのだが、店の中は洋食屋さんなのだ。 しかも、決して綺麗とは言い難い外装である。 ![]() ちょいと気になってはいたのだが、見てのとおり必ずしも気軽にフラリと立ち寄れる 気配ではない。 たまたま半月ほど後、彼女と連れだってこの店の前を通ったらまだ営業中だった。 おなかがすいていたので店にはいる 「これは賭けだなー」と思った。しかし、昨日や今日営業を始めた風ではないし、 地元客しか来ないような立地条件であまりひどいものを出していたら営業が 続けられるわけがない。掘り出し物かどうかは別として、そんなひどいことは ないだろう…と店に入った。 昭和…ですな。店の中の空間は。 なんだかわけのわからない色紙(後でじっくり読んでみたらなかなか味わいがあった)、 店の紹介が載った雑誌やらサイン色紙が壁一面に張られている。 その中には、料理の鉄人・道場六三郎さんや若き日の王貞治監督のものもある。 (これは…名店なのか、大ハッタリの店なのか…眉唾だなあ…)とややひるみながら メニューをチェック。 出来る店、というのはメニューからして違います。 名物 シャリアビンステーキというのがある。帝国ホテルで有名な料理だが、 洋食屋のメニューでは初めて見た。 ううむ、これは手ごわいかも知れない…いろんな意味で。 まず、洋食屋さんの味を知るにはコロッケとカレーだというのが僕のスタイル。 僕はカツカレーを、彼女はコロッケ定食を注文する。 カツカレーは、僕はあまり好きではないのだが、揚げ物の揚げ具合、肉質 などがいっぺんにチェック出来るという偵察メニューである。 出てきたのが、これ。 ![]() ![]() これを半分ずつ取替えっこして食べるわけだが… まずコロッケから行きましょうか。 見てのとおり、かなり胴の太い俵型コロッケである。 ザクリとナイフを入れる。…んー、クリーミーとまではいかないが… いわゆるポテトコロッケとクリームコロッケの中間のような質感。 そして、お味が… なんとも、うまいっ! イモの香りと味がしっかり生きている。ホコホコ感を残しながら、適度に ホワイトソースを練りこんだような上品な仕上がりだ。 かかっているソースはマイルドかつ味が奥深い。 これは…逸品ですよ。食べにくる値打ちがある。 そして、付け合せなのだが… まず、生野菜のサラダとマカロニ。見た目はどこにでもある凡庸なものだが、 実はこれがすごい。 マカロニはマスタードがほのかに効いている。ドレッシングにいたっては、 わざわざ瓶で売っているというほどの自信作。 ふつう、僕は市販のドレッシングはほとんど使わない。だって、脂っこいか 酸っぱくて香りがツンツンしてるか、ろくなもんじゃないでしょう? ここのドレッシングは、実にマイルド。野菜が美味い。野菜の味がちゃんと わかる、一味控えたつくりになっているのである。 うーん…やるなあ。これは只者の仕事じゃあありません。 付け合せの野菜まで完食してしまう。 次、カツカレー。 僕は、これを食べて、「カツカレーはあまり好きじゃない」という自説を捨てましたね。 「カツカレーの正解」をここに見つけ出したとすら言ってもよい。 カレーは、正しい昭和風のカレー。決して食べ飽きることのない、純和風カレー。 そして、乗っかっているカツは、しっかり塩で味付けがしてある。 そう!これならカツカレーは美味いのだ。 カツとご飯をたべてもよく、カツにルーをかけて食べてもよく、 カレーライスだけを食べても美味い。もちろん、全部いっしょくたに食べると最高に 美味い。 これはいい店見つけたわ~。 後日、ネットでこの店を調べてみると、やはり創業昭和38年というから僕より一歳 年上。それ以前は和菓子屋だったのを、改装してレストランも始めたのがその年だと いう。熱心なファンも多く、グルメ特集でテレビや雑誌が北千住を取り上げるときは 必ず名を出す店なのだそうだ。 なるほどなあ…これは、「下町の名店」だわ。 で、また出かけました。今度は一人、午後やや遅めのランチ。 前回来た時に、メニューに「カツ丼」の文字を見て、 「ひょっとして、ここであれば、僕が長年疑問に思ってきたカツ丼の謎を 究明してくれるのではないか」という思いを確かめにきたわけです。 卵の扱い方も知りたかったので、プレーンオムレツとカツ丼を注文してみる。 これはまあ、万が一カツ丼がハズレだった場合、オムレツでご飯を食べるため という計算もあったわけです。 出てきたのがこれ。 ![]() ![]() オムレツの付け合せは先日のコロッケと同じ。うん、おいしいです。 オムレツは昔風にやや硬めに焼き上げられていて、バターの風味がして、 まさしくプレーンオムレツが楽しめます。 かかっているケチャップもひょっとして自家製?と思ってひょいと顔を上げたら、 おなじみのメーカーのケチャップの缶が目に入ったので大人しく目を伏せる。 そして、いよいよカツ丼ですよ。 答え、見つかりました。 長年の、僕の「頭の中にだけあった、理想のカツ丼」。 いや、その上を行くできばえですよ。 まず、カツを煮てあるダシとご飯にかかっているダシが別物なのですね。 ご飯にかかっているのは、和風だしのよく効いた、あまり塩味の強くないダシ。 そして、カツにはしっかりと味がついています。そして、揚げたてをすぐに 出すから衣がベッショリしてません。当然「揚げ物の香ばしさ」が 生きてます。 肉は厚からず薄からず、箸でサクサク食べ進んでいくためのベストの厚み。 たまねぎはしっかり煮込んであって主張しません。海苔の風味が効いてます。 (こんなうめえカツ丼食ったのは生まれて初めてだ…)と 包丁人味平のように素直に、かつややオーバーに感動してしまいました。 ニューあわや、完全に脱帽でありました。 これからはいつでもこのカツ丼が食えるんだなあ。これだけで北千住に 越してきた甲斐があった…。
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